2017 August

 

 

   
 
 
外地で生まれ育った母はやはり生活習慣が欧風、香水が大好きでシーンによって 使い分けたりアンティークの香水瓶を集めたりしていた。そんな母の影 響で私 も子供の頃から香水が大好き、出かける前にその日の香水を選ぶのも楽しい。い つか自分の香りを作ってみたいと思い少しずつ資料を集めてい る。思いがけず 主人の昔の教え子の方がアロマのお仕事に就かれ編集なさった本を頂く。南仏の グラースはあらゆる香水の原料を産出するお花畑や有名 な調香士のアトリエが あるという。いずれ香水を作りたいという夢も叶えられそう・・・。

 

 

 
 
主人の還暦のお祝いの打ち合わせでゼミの学生さん達と国際文化会館に伺う。帰 り道、坂倉事務所の前を通りその素敵な外観に「ここがね・・・」など と説明 していたら中から事務所の方が出ていらして「今日はパリの坂倉準三展の報告会 でモミサンの写真も出てきますよ!」・・・とのこと、急遽学生 さんも一緒に 拝見させて頂く。あまりの偶然にびっくりしたまま終わってしまったけれど、搬 入からオープニング、展覧会の様子やテレビ番組で紹介さ れた映像まで実に良 くまとまっていて感動する。事務所の方々が学生さんにとても親切に接して下さ り嬉しく思う。

 

 

 
 
 
新宿伊勢丹にガラス作家の田上恵美子さんの展覧会に伺う。ガラスのトンボ玉は 一つの玉の中にさまざまなストーリーが織り込まれていて、ひとつの小 宇宙と 言う感じ。金箔や銀箔、技法によって光り方も触感も微妙に違う。そのストー リー性を伺うといつまで見ていても飽きない。

 

 

   
 
 
 
両親の古い友人であるガラス作家の河上恭一郎氏のアトリエに伺う。美しい白い 空間にガラスの作品がはめ込まれた壁、広がるお庭に点在するガラスの 彫刻、 森の中にあるガラスを溶かす炉のある工房。日本離れした素晴らしい雰囲気に感 激する。隣接する素敵なご自宅のゲストルームですっかり寛いで しまう。私の 知らない曾祖母もご存知とか、本当にお話は尽きない・・・。

 

 

 
 
アメリカ人、エイローズ・カニングハムが音楽家を目指す若者たちのため建てた ハーモニーハウス、吉村順三氏の素晴らしい設計による温かく自然な空 間。 「子供達のための朝のコンサート」と言う素敵なコンセプトのコンサートに伺 う。ヴァオリン、ピアノ、ヴィオラとそれぞれの奏者がその楽器につ いてお話 する。子供達が目を輝かせて聞いているのが印象的。何よりも爽やかな朝、光が 燦々と降り注ぐ美しい空間で音楽を聴く・・・素晴らしいコン サートに感激する。

 

 

   
 
 
 
新国立美術館に開館10周年記念「ジャコメッティ展」を見に行く。スイスに生 まれフランスで活躍したアルベルト・ジャコメッティ (1901−1966)、アフリカやオセアニアの彫刻やキュビスムへの傾倒、 20年代終わりから参加したシュルレアリズム運動など同時代の動きを 存分に 吸収し、1935年以降、身体を線のように長く引き伸ばした特異なスタイルを 創出。実存主義や現象学の文脈でも評価された事は彼の彫刻が同 時代の精神に 呼応した証だと・・・。モデルに動く事を禁じて長時間かけて創るスタイルのた め、モデルは親族や親しい人に限られてしまったという。 外の喧騒がウソのよ うに静かな空間に ジャコメッティが並ぶ、展覧会とはいえシュールな空間。

 

 

 
 
帝劇ビル9階にある出光美術館に「祈りのかたちー仏教美術入門」を見に行く。 出光興産の創業者である出光佐三が長年に亘り収集した美術品を展示す るため 1966年に開館した。ブリジストンの創業者石橋正二郎氏のブリジストン ミュージアムと同じプライヴェート・ミュージアム。館内のロビーか らは皇居 外苑が一望でき、谷口吉郎氏設計による茶室「朝夕庵」も併設されている。

 

 

 
 
expo index 出光佐三のコレクションは東洋の古美術に留まらず、作品の数が少ないと言われ るフランスのフォービズムの画家、ジョルジュ・ルオーや抽象画家、サ ム・フ ランシスにも及ぶ。ルオーの作品をじっくり鑑賞できるスペースも素晴らしい。 page top

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